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今日は数学の気分♪
前回の記事で微分を解説しましたね。
せっかくなのでもう少し微分のお話をしていきます。
前回の記事では下の式を微分しました。
x=(1/2)t2
↓
x’=t
xをtで微分したわけです。
今回は変数がxとtしか無いけど、変数が増えてくると「何を何で微分したか」をちゃんと書かないと訳が分からなくなってしまいます。
そういうときはこう表記します。
$$\frac{dx}{dt} \frac{d}{dt}x $$
どちらも同じ意味です。
xをtで微分するということを表しています。
このdは「微小な変化」という意味です。 「分母分子にdがあるから約分できる~」なんて思っちゃダメですよ!
xの微小な変化をtの微小な変化で割ったら瞬間の速さv になりますね。
xをtで微分したら速さvになるというのは前回も説明しました。
つまりこうです。
$$\frac{dx}{dt}=v $$
この数式は「距離xを時間tで微分したら速度vになる」って書いてあるんです。
数式って言語みたいですね。
読めると楽しいですよ!
数式ちゃんの言ってることが分かる…!
それにしても、前回やった微分の計算は面倒でしたね~。
というわけで、もっと簡単にできるように公式を導きましょう。
まずは以下の式を前回同様に微分してみます。
y=axn
今回はyとxが変数です。aは定数ですよ。
yをxで微分しますね。
xが(x+h)まで増加するとき、
yは{axn}から{a(x+h)n}まで増加しますね。
傾きを求めるので、「yの増加量」を「xの増加量」で割ります。
そしてhを限りなく0まで近付ければ微分完了です。
前回と同じなので分からなくなったら前回の記事を見てくださいね。
では実際に計算してみましょう。

(x+h)nの展開がポイントですね。
前回は2乗だったから簡単に展開できたけど、今回はn乗なので二項定理を使って展開します(二項定理の説明は省略します。ほかの記事で解説するかも…?)。
式が長くなるけど、nxn-1以外の項は全部hが入っているので、hが0になると消えます。スッキリ!
というわけで
y=axnを微分すると
y’=anxn-1
になることが分かりました。
つまりこれを覚えておけば、わざわざこんな面倒な計算をしなくてもすぐに微分できるというわけです。すごいすごい!
xが何乗でもすぐに計算できますね!
では実際に微分してみましょう。
y=3x4
4乗の計算だけどさっきの式に当てはめれば簡単!
y’=3・4x(4-1)
=12x3
これでおしまい!
もちろん、yをxで微分したことが分かるようにこのように書いてもOK。
$$\frac{dy}{dx}=12x^3 $$
xの前の定数はそのままで、xの肩に乗っている指数が前に降りてきて、肩の指数は1減る、これだけです。
じゃあ前回のこの式も微分してみましょう。
$$x=\frac{1}{2}t^2 $$
xをtで微分します。
$$\frac{dx}{dt}= \frac{1}{2}・2t^{2-1}=t $$
できましたね!
xをtで微分したらx=(1/2)t2 がtになったということです。
「こんな簡単に計算できるなら最初からそれを教えてよ」って…?
いやいやいや…これ最初に教えても「微分がなんなのか」がちっとも分からないじゃないですか。
「なんかよく分からないけどコレに当てはめれば解ける」じゃ何も楽しくないですよね。
「微分って結局何がしたいの?」ってならないためにも、わざわざ面倒な方法で計算したのです。
前回散々説明したのでもう分かりますよね!
微分は「接線の傾きを求める」という演算です。
何のためにやるかと言われれば、前回の例では速さを求めるためにやったわけです。
前回は速さだったけど、他にも微分で求められるものはとってもたくさんあるんです!
とりあえず、「接線の傾きを求める」と言われたら「あ、微分だ!」って思えるようになれば完璧ですね。
というわけで、微分の意味と計算方法についてのお話でした~。
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